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ファッションレポート

【会員紹介】 若い女性をターゲットにしたオンリーワンの地域一番店を目指して -近鉄百貨店名古屋店「近鉄パッセ」-

総合百貨店からの脱却
1966年にオープンした近鉄百貨店名古屋店(旧 近鉄東海ストア)は、売り場面積が一般的な百貨店と比べると小さく、近隣には松坂屋名古屋駅店、名鉄百貨店といった競合する百貨店が建ち並んでいた。

そこで同店では、それまでの総合百貨店との決別を図り、他店との差別化を図るため、それまで百貨店が苦手としていたヤングに特化した店をコンセプトとし、1988年に1階~6階までを改装。「ヤングメッセ近鉄」という名称でリニューアルオープンした。

店長.JPGしかし、この「ヤングメッセ近鉄」も、激しい時代の変化には対応できず、徐々に鮮度が落ちていった。またその頃、名古屋駅に直結したジェイアール名古屋タカシマヤの2000年開業計画をきっかけとして、名古屋駅周辺の既存店では、どのように自店を打ち出していくかを模索していた。

このような中、「ヤングメッセ近鉄」も、自店をどのような位置づけとし、どのような店づくりしていくのか、一か八かの勝負をしなければならない状況にあった。社内での検討の結果、ファッションに特化し、ピュアヤングにターゲットを絞ったディベロッパー業務へ業態転換し、流行やトレンドの移り変わりが激しいヤングのショップブランドを随時入れ替えることで、鮮度を維持していこうと決めた。

「近鉄パッセ」のはじまり
1998年、「ヤングメッセ近鉄」は名称を「近鉄パッセ」へと変更。2階はGAP、3~4階は平成ブランド、5階は109系ブランド、6階はユニセックス、7階は無印良品、8~9階は書籍とCDショップという構成へとリニューアルした。

計画時は、3~4階の平成ブランドに大きな期待をかけていたが、リニューアル後に実際に火を噴いたのは、テスト的な位置づけだった5階の109系ブランドであった。土日には、レジに並ぶ若い女性の長蛇の列ができた。また同時に、当時、日本で3店舗しかなかったGAPも爆発的な売れ行きを見せた。

さらなる売り場拡張を検討した結果、ユニセックスの階を7階へ移し、5~6階を109系ブランドとする改装を実施することとした。その結果、翌年の1999年には売上131億円を達成。他店に先駆け、名古屋地区にない新しいブランドを積極的に提案したことが、良い方向へと向かう起爆剤となった。

cecilmacbee.jpgターゲットをさらに明確にしたオンリーワンの専門百貨店へ
その後、「近鉄パッセ」では、従来以上にターゲットの明確化─すなわち18±3歳の女性に的を絞った店づくり─を徹底した。そして、地域にいくつも店舗のあるブランドではなく、希少性を最も重視し、ヤングレディースブランドにこだわった。


その結果、「近鉄パッセ」が掲げるターゲットに合致しなくなった既存ブランドは、入れ替えをしていくことに迫られた。栄に路面店がオープンし、レディースだけでなくファミリーも対象とした商品展開があった2階のGAPを、109系ブランドへと変更したのもその一例である。


このようにターゲットを絞り、コンセプトがブレない店舗づくりを進めた結果、「近鉄パッセ」は市民権を得て、名古屋地区の消費者に定着していった。また、出店先を探すブランドからも、名古屋に店舗を出すなら「近鉄パッセ」と名前が挙がるようになった。

実際、「近鉄パッセ」への出店を希望するブランドは年々増えているが、"希望するブランドを入れる"のではなく、"こちらが欲しいと思うブランドを入れていきたい"という考えは、これからも変わらない。

『売り場面積の小さい「近鉄パッセ」が名古屋駅地区で生き残っていくためには、部分的なゾーンで一番をとるしかない。少子化になるとマーケット自体が縮小し、しんどいのではないかと言われているが、その時にも若い人は常にいる。"ヤングのこのゾーンに関しては「近鉄パッセ」が地域一番"と言われる徹底した店づくりをしていけば、必ず生き残っていける』と「近鉄パッセ」の誕生と成長を長年にわたり携わってきた畑中店長は確信している。


wc.jpg【Pass'e(パッセ)の意味】
「近鉄パッセ」の「パッセ(Pass'e)」は、Passion(情熱)とEnergy(活気)を組み合わせた造語。社内で公募し、社員みんなで絞り込んで決定した。名古屋地区において、常に最先端の流行を、勢いよく発信していきたいという想いが込められている。


写真(上)
近鉄百貨店名古屋店 店長 畑中久伸氏
写真(中)
109系の人気ブランド「セシルマクビー」
写真(下)
名古屋では近鉄パッセのみの人気ブランド「w♥c」 

 

【近鉄百貨店名古屋店ホームページ】
http://www.passe.co.jp/



 

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