大塚陽子のトレンドウォッチング Vol.9 '07.3

<ミラノ・パリ・コレに見る様々な仕掛け>

3月6日、ミラノ、パリのコレクション取材を終えて帰国しました。
2007〜08秋冬コレクションに関しては改めて報告させて頂くとして、今回は演出の面白さについてまとめてみます。
 まず、ミラノではディースクエアードをあげる事が出来ます。舞台の中央にケージのようなものが作られ、目を凝らしてみると沢山の男女が鎖でつながれています。中央ではまるで器械体操のように2人の男がその肉体を鼓舞しています。
 「人生ゲーム」のハードなイメージを表現していたようですが、見ているだけでハラハラしてしまいました。

 パリに入るとアイディアもバリエーションに富んでいます。
ヴィクター&ロルフではモデルが各々自分を照らすライトをたずさえて登場しました。
 ケンゾーでは男性のダンサーが人形と、まるで本物の女性と踊っているかのように優雅なステップを披露しました。
シャネルでは会場に雲を浮ばせ、フィナーレではそこから雪が降ってくる趣向です。
 この他にもフセイン・チャラヤンは近未来的なアイディアと服を一体化させていましたし、アレキサンダー・マックイーンは何千人も入るような大きな会場で映像を効果的に使ったショーで話題を呼びました。
コレクションを取材するというのは、こうした全てが一つになった空間を体験する事なのだと改めて感じています。


ファッション・ジャーナリスト 大塚陽子

1947年9月9日 茨城県生まれ
福島県立磐城女子高等学校卒業後、国学院大学文学部史学科入学 '70年同大学卒業
1971年婦人生活社服装編集部入社
1974年モード・エ・モード社入社、'84年退社 最終職「モード・エ・モード」誌編集長
現在、東京ファッションデザイナー協議会(CFD)・顧問
エール・フランス国際コンテスト、青森・ファッション甲子園、福井ファッションコンペなど各審査員をつとめる。