ファッション情報

トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館

価格競争や後継者不足など、「モノづくり」に対する危機感が高まる一方で、伝統産業や職人の技など「モノづくり」の原点を見つめ直すことの重要性が再認識されています。先人の知恵や技を見て感動する事こそ、「モノづくり」を見直す第一歩ではないでしょうか。みなさんも「モノづくり」の原点や「感動」を探しに出かけてみませんか?

明治44年、豊田佐吉が「豊田自動織布工場」を開設して以来、いまや"世界のトヨタ"と呼ばれるほどの大企業に成長したトヨタグループ。その発祥の地である名古屋市西区に「モノづくり」「研究と創造の精神」の伝承と、産業遺産の保存・活用を目的として設立された『トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館』があります。いくつかある展示会場のうち、ここではファッション産業と関わりのある繊維機械館についてご紹介します。

繊維機械館では、昔の紡績工場にタイムスリップしたような広々とした空間に、初期の道具・機械から現代のメカトロ繊維機械に至るまで約90台が一堂に展示されています。どのように改良が重ねられ、どのような点が工夫されているのかについて、機械の実演に加え、歩き進むごとにバトンタッチされる解説者の皆さんによる持ち味ある解説により、理解を深めることができます。

特に、豊田佐吉が23歳のとき初めて発明した「木製人力織機」から、当時世界一と評価された「G型自動織機」までの展示コーナーでは、数々のアイデアを生み出すためのたゆみない研究と創造の精神、柔軟な発想や着眼点をしっかり感じとることができます。この「G型自動織機」の特許権が、1929年、英・プラット社に譲渡された際の資金が自動車の研究開発費に投じられたことがきっかけとなって日本が自動車王国の基礎をなしたのだという解説を聞き、まさに、ここは「モノづくり」の原点なのだと感じました。名古屋駅からほど近いこんな身近で「モノづくり」の原点に触れることができます。みなさんもぜひお出かけになってみてはいかがでしょうか。

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お問合せ先
トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館
名古屋市西区則武新町4-1-35
TEL:052-551-6115
http://www.tcmit.org/