平成17年度活動報告

「 2006-7 秋冬ヨーロッパコレクション トレンド速報セミナー」

【開催データ】
開催日時:平成18年3月27日(月)13:00〜16:30
会場:東海テレビ・テレピアホール
講師:藤岡篤子(ファッション・ジャーナリスト)
来場者数:292名

英仏貴族調のロイヤルムードあふれる上品なクラスファッションが主流

世界のファッション界を知り尽くす藤岡篤子氏による恒例のセミナー。今回も若い学生たちと中部ファッション業界の人々で、会場は満席となりました。
前半は、2006秋冬コレクションの総論と全体傾向。この秋冬はロイヤルからインペリアルへ、よりコンサバなセレモニーの装飾性を高めたファッションが主流とのこと。帝政・皇帝・貴族をイメージするデザイン・色の展開が数多く見られたとの報告がありました。一方、いくつかのブランドでデザイナー交代があり、新しい感覚や次代につながる提案も多かったとか。
トレンド別傾向では、「ロイヤルブルーの中でも夜中の闇のようなカーボンブルーがカラーの特色」「オーバーサイズカジュアルも新鮮。3D効果のあるバルーンシルエットや、正統派ウール素材、ジャージー・ニット、伝統的なタータンチェックも復活」と分析されました。
コーヒーやお茶が供され参加者コミュニケーションの場ともなった休憩をはさんで、後半はバイヤーとジャーナリストによるランキング紹介から。ジャンポール・ゴルティエが返り咲いた話題や各ブランドのデザイナー情報などに、皆、熱心に耳を傾けていました。
最後はミラノ・パリのデザイナーズショーをブランドごとに紹介。「ナポレオンと女たち」をテーマにしたドルチェ&ガッバーナ、「久々に素晴らしいコレクションだった」と評価されたメニケッティ、初めてのパリ登場を果たしたミュウミュウなど、ひとつひとつのショーについて紹介と分析がありました。セミナー終了後には会場の参加者が舞台の藤岡氏と話す姿も見られ、相変わらずナゴヤのヨーロッパコレクションへの関心の高さが伺われました。


「2006 春夏ヨーロッパコレクション トレンド速報セミナー」

【開催データ】
開催日時:平成17年11月8日(火)13:00〜16:30
会場:ナディアパーク・デザインホール
講師:藤岡篤子(ファッション・ジャーナリスト)
来場者数:280名

癒しの色とジャパニズム〜落ち着いた新感覚の2006春夏ファション

世界中を飛び回り、毎回、旬なファッション情報を届けながら、トレンドを鋭く分析する藤岡篤子氏のセミナー。今回は、2006春夏ヨーロッパコレクションについてうかがいました。
会場は若い女性を中心に、中部のファッション業界を担う企業内デザイナーたちの真剣なまなざしでいっぱい。熱心にメモをとる人、スライドのファッションをスケッチする人など、それぞれのスタイルで耳を傾けていました。
前半は、総論と全体の傾向にはじまり、微細なトレンド別傾向を紹介しながら、今年の春夏コレクションを「ファッションも社会の動きと連動する。これまでのゴージャスではなく、穏やかで等身大、清潔で叙情的な雰囲気」と分析。「1900年パリ万博への回帰から、ジャポネスク風の折紙ディテイルや和柄も多く」「コンサバで正統派、気品あふれる女らしさ」が特徴だと述べられました。続くトレンド別傾向では、カラーやニュートレンド、シルエット、素材・柄、スタイリング、キーアイテム、ディテイルなどについて細かな分析と解説がありました。
後半ではランキングの紹介に続き、実際のデザイナーズコレクションを見ながら、ミラノ、パリでのデザイナーズショーを、ブランドごと一つひとつ丁寧に紹介されました。 講演後、藤岡氏のもとへ質問に訪れる人もあり、参加者の関心の高さが伺えるセミナーとなりました。


「愛・地球博」スペシャルエディション名古屋国際ファッションフェスティバル

「ナゴヤファッションコンテストの歴史と変遷展」

【開催データ】
開催日時:平成17年9月8日(木)〜11日(日)10:30〜20:00
会場:ナディアパーク・アトリウム
来場者数:5,300名

ナゴヤファッションコンテスト25回の歴史と社会の変化に、感動と驚き

ファッションコンテストをはじめ各種イベントが開催される名古屋国際ファッションフェスティバルの一環として、ナゴヤファッションコンテスト25回目を記念して、9月8日から11日の4日間、メイン会場となるナディアパークにて「ナゴヤファッションコンテストの歴史と変遷展」を開催しました。
1982年(昭和56年度)開催の第1回から昨年の第24回まで、上位入賞者のデザイン画や写真、約200点を一同に集めて展示。ナゴヤファッションコンテストが発信し続けてきた「時代」の変遷を感じさせる、見ごたえのある展示となりました。
パネルには当時のコンテスト情報に加えて、その年ごとの「流行語・新商品・政治・経済・社会」「ファッション・文化・風俗」も紹介され、イベント帰りのカップルや買い物の途中に立ち寄った家族連れなどが足を止め、「わあ、懐かしい」「こんなファッションあったね」「こんな言葉、流行ったっけ」などと自分たちの思い出と重ね合わせながら、思い思いに展示を楽しんでいました。
現物作品も何点か展示されており、熱心にデザイン画と実物を比べて、素材感などを研究するる学生らしき姿も多くみられました。

「ナゴヤファッションカーニバル2005」
ナゴヤファッションコンテスト2005 最終審査および審査発表・表彰式/ファッションブランド イン ナゴヤ/エコ・コレクション

【開催データ】
開催日時:平成17年9月8日(木)1st 13:00/2nd 15:30/3rd 18:00
会場:ナディアパーク・アートピアホール
来場者数:1,418名

満場一致で2005グランプリ決定。若きファッションデザイナーに喝采と熱いエール

新進デザイナーの登竜門として高い評価と歴史を誇り、今年で25回目を迎える「ナゴヤファッションコンテスト2005」が最終審査の日を迎えました。会場となったアートピアホールには開場前から若い学生やその仲間たちが続々と詰め掛け、ホールは若い熱気と緊張感で埋め尽くされました。
自然をテーマとした映像と胸の高鳴りのようなサウンドと共に作品がシルエットとなって浮かびあがり、ショーが開幕。6月16日の第一次審査会にノミネートした39点の作品が、スポットライトを浴びながら次々と登場します。いずれもデザイン画のイメージよりを上回る作品揃いで、会場も息をのむように作品を見つめていました。
全作品が登場し終わると、会場からは思わず拍手が。審査員5名が別室にて審査を行う間、「ファッションブランド イン ナゴヤ」「エコ・コレクション」が開催されました。
「ファッションブランド イン ナゴヤ」は、名古屋を代表する会員企業3社によるショー。株式会社二葉「crocetti」、株式会社ジュニアー「Liliane Burty」、タキヒヨー株式会社「hiromichi nakano children」3つのブランドから、この秋冬のスタイルが提案されました。
「エコ・コレクション」では、学生と企業とがジョイント。竹・紙・トウモロコシ・テンセル・オーガニックコットンなど環境に配慮した素材を用いて作り上げたファッションが発表されました。
さて審査員が会場に戻り、いよいよ審査発表と表彰式。会場が緊張に包まれるなか、ジュニア奨励賞から発表が始まりました。受賞者はモデルと共にステージへ。最後にグランプリ受賞者安藤千恵さんの名前が呼び上げられると、会場からは割れんばかりの拍手が贈られました。ナゴヤファッション協会岡田会長から賞状が、審査員長花井幸子氏からトロフィーと副賞の賞金が贈られると、受賞者から笑顔がこぼれます。グランプリを受賞した安藤さんは「思ったままをつくっていったら、この作品になった。これからも自分が満足できる服をつくっていきたい」とはにかむような笑顔でインタビューに応えました。
最後に審査員長から総評があり、グランプリ作品については「満場一致のグランプリ。いろいろな素材、渋めの色使いでも重くならず、品がいい。素材・色・形・すべてのバランスがとれていないと品良くは仕上がらない」と絶賛。ゴールド賞については「子どものたいへんさを知っているパパの発想かと思った」と驚きの表情を浮かべていました。「年に一度の応募で全神経を傾けるので難しいかもしれないが、オーバー気味にならない軽さが大切」「デザイン画をはっきり描き、細部に気を配って応募することが大切」と、これからの応募に対するアドバイスもいただきました。
表彰後には別室でグランプリ作品の記者発表も開かれ、ファッションコンテストは終了。若き新鮮なファッションデザイナーたちに熱いエールがおくられ、来年度のチャレンジに向けて、また新しいスタートが切られました。

「名古屋国際ファッションフェスティバル レセプション(会員交流会)」

【開催データ】
開催日時:平成17年9月8日(木)19:00〜20:30
会場:トヨタ博物館 愛知県長久手町
参加者数:116名

一人乗り未来コンセプトビークルi-unitも花を添え、トヨタ博物館で個性豊かなレセプション

ナゴヤファッションカーニバル終了後は、会場をトヨタ博物館に移してレセプションが開かれました。コンテスト受賞者、審査員をはじめ120名の関係者は三々五々、会場に到着。ウェルカムドリンクを楽しみながら博物館内を散策するうち、なごやかにオープニング。ナゴヤファッション協会岡田会長から「少しでも開催中の万博の雰囲気を感じられる場所でと思い、ここトヨタ博物館を選んだ。今年は万博開催の影響か、応募も多かった」と挨拶がありました。
コンテスト審査員と上位入賞者が紹介されるとコンテストの熱気がよみがえり、花井審査員長から「今年は特に素敵な作品が多かった。アイデアも素材も豊富で楽しい審査だった」とお言葉をいただきました。上位入賞者からは「はじめての名古屋で入賞できてびっくり」「先生方に感謝」との喜びの声や、「将来は服飾関係の仕事につきたい(ジュニア奨励賞受賞者田村さん)」と夢を語る声があがりました。
今日のため特別に、万博会場から“人間の拡張"をテーマとしたトヨタの「一人乗り未来コンセプトビークル i-uni」が来場。万博でのショーの迫力ある映像と、間近でデモンストレーション走行するi-unitに、参加者から歓声が上げりました。今回のイベントを記念してナゴヤファッション協会が制作したi-unitイメージコスチュームの発表では、制作者でデザイナーの野間氏から「海の生物とハートのある車をイメージした」とコメントがありました。
i-unitを楽しんだあとは、新館へ移動してのパーティタイム。メンバー全員がトヨタ社員というジャズバンド「スターレットバン」の生演奏をBGMに、食事を楽しみながらなごやかな交流が行われました。コンテスト審査員の前には、自分の作品を見てもらおうという受賞者や熱心に自己紹介をする関係者の列が。ファッションにかける思いの深さと熱さを、あらためて実感することとなりました。

「2005 A/W JAPAN COLLECTION」

【開催データ】
開催日時:平成17年9月9日(金)1st 15:30/2nd 18:30
会場:ナディアパーク・デザインホール
来場者数:784名

ナゴヤファッションコンテスト審査員たちの“秋冬コレクション"を特別に披露

名古屋国際ファッションフェスティバルの開催を記念して、今回のナゴヤファッションコンテスト審査員でもあり国際的に活躍中のファッションデザイナーの花井幸子、中野裕通、小西良幸、桑原直の4名による、2005秋冬ジョイントファッションショーが開かれました。
ブルーと黒が基調の会場奥にスポットライトがあたると、会場の視線が一気に中央に集ります。
最初は、桑原直氏のコレクション。朽ちていく中の美しさを表現した「落ちぶれた貴族」をテーマに、クラシックな装飾的スタイルに伝統素材と現代素材をミックスさせ、わざとバランスをくずしたコーディネートが斬新なイメージです。
中野裕通氏のコレクションは、1920年〜30年代の華奢で美しい女性がテーマ。女性らしさ、少女らしさの中に、どことなく退廃的な雰囲がかもし出された美しさを表現しています。揺れる素材、流れる素材、重くない素材を用いて体のラインを強調せず、むしろ隠すことによって体を感じるシルエットを創りだしています。
教え子と共に登場した小西良幸氏は、「ドン小西と教え子達」セクシー&モダン。小西氏が見守る中、生徒とのコラボレーション作品が登場しました。後半は「実践」をテーマとしたオリジナルのメンズコレクションが個性豊かに繰り広げられました。
フィナーレを飾ったのは、コンテスト審査員長でもある花井幸子氏コレクション。「MUTATION ENERGIE(変化のエナジー)」をテーマに、19世紀のビクトリアンスタイルからインスパイヤされた「ブルジョワジーなロマンティック・クラシズム」を具現化。リッチなカラーパレットと遊び心を感じる華やかなディテール使いでモダン&キッチュなコレクションが展開されました。

山本寛斎ジャパンツアー in 名古屋 「映画&トーク 元気出して行くぞ!」

【開催データ】
開催日時:平成17年9月10日(土)15:00〜17:00
会場:ナディアパーク・アートピアホール
来場者数:699名

寛斎パワーが炸裂!「アボルダージュ 行くぞ!」上映&トークで、ハートに喝!

ファッションデザイナー・イベントプロテ''ューサーとして世界中をあっと言わせ続ける山本寛斎氏。「アボルダージュ 行くぞ!」は、そんな寛斎氏が2004年に武道館で行ったイベント「アボルダージュ」実現のため、全身全霊を傾けて立ち向かう姿を記録したドキュメンタリーです。
今年2月の「ベルリン国際映画祭特別プログラム」以来、公の公開は名古屋が初めてということもあり、会場は立見も出るほどの超満員。女性同士・ご夫婦・家族連れなど参加者の構成や年齢層もさまざまで、寛斎人気の幅広さがうかがえます。
上映に先立ち、客席後部から寛斎氏が登場すると、思わず歓声が。チベットの民族衣装をアレンジした鮮やかなファッションに身を包み、「いろいろな肌の色の人々と過ごしてきて感じた、一番大切なことは“夢を持って生きること"に尽きる」「夢を持つと眼と皮膚が輝いてくる」と語るうち、会場も熱気を帯びてきます。48歳のとき「自分とは何か」に悩んだ寛斎氏は、独創的なイベントにチャレンジ。「入場料だけではビジネスにはならないが、お金ではない価値観もある」と、企業に対し“エネルギーにあふれ、真剣味があり、受取る人のことを思った"手紙を自筆で書き続け、ようやく制作・上映の実現にこぎつけた秘話などを紹介してくださいました。
映画では、そんな寛斎氏の奮闘ぶりから、出演者たちが切磋琢磨しながら成長していく様子がありのままに記録されており、会場の参加者たちも息を呑んでスクリーンに見入っていました。
上映後には、寛斎氏が参加者からの質問に答え、「夢を見ましょう!」「人生いろいろあるけれど、前に向かったほうが勝ち!」「“未来"に“前例"があるか?ない。ならば、できる限り行動を起こそう!」と元気いっぱいのメッセージを発信。最後に、「日本民族は情熱と輝くものを持っている。これを次なる世代にリレーして、良い日本になるよう努力していきたい」と締めくくり、割れんばかりの拍手におくられて熱気にあふれたツアーは幕を閉じました。


「愛・地球博」スペシャルエディション
名古屋国際ファッションフェスティバル 「ファッションシンポジウム」

【開催データ】
開催日時:平成17年6月21日(火)13:30〜15:00
会場:ZEPP NAGOYA 名古屋市中村区ささしまライブ24
テーマ:わざと愛
パネリスト:ファッションデザイナー 花井幸子・中野裕通・小西良幸・桑原直・スタイリスト 原由美子
コーディネーター:ファッションジャーナリスト 山室一幸
参加者:676名(学生・会員企業・一般・招待者など)

日本が誇る伝統の“わざ”に“愛”を込め、ファッション・クリエイションに生かして世界に発信

「愛・地球博」の開催を記念して、「わざと愛」をテーマに、日本のファッション業界をリードし、ナゴヤファッションコンテストの審査員でもある5名のクリエーターたちによるシンポジウムが開催されました。会場には瞳を輝かせた学生たちが開場前から列をつくり、ファッション業界の次代を担う若い熱気にあふれました。
山室氏のナビゲーションで始まったシンポジウムでは、花井幸子氏から「好きという気持ちと内面の掘下げの両面を追求し続けて40年。今でも本質は変わっていない」というファッションデザインの仕事についての分析があり、「時代に媚びずにいると、いつしか時代が自分のところにくる」(中野氏)、「尾州(尾張)はものづくりの国。もっと地元から提案してもよい」(小西氏)と時代や土地柄についてのコメントがありました。
「デザインはどう環境と向き合うべきか」という問いかけに対しては、「日本の着物文化はエコロジー」(花井氏)、「古美術や骨董など昔のものに新しさを感じる。時代をさかのぼると見ていないものがいっぱいあり、かえって新しさへの期待を感じる」(中野氏)、「ファッションは、らせん階段のように繰り返しながら進化するもの」(原氏)と、皆それぞれ自然体で変化を受け止めていました。
話題がITなど業界を取り巻くテクノロジーになると、「情報とモノがあふれる時代に“自分らしさ”を貫くのは大変。でも自分にしかできない何かを探して欲しい」(原氏)、「自分を客観的に見る力を鍛えて」(小西氏)、「どれだけ自分でいられるか、どんな環境にあっても好きで続けられるかが大切」(桑原氏)と、今を生きる若い人たちへの熱いメッセージが次々と飛び出しました。
シンポジウム後の質疑応答では、「日本ほど情報にあふれた国はない。どんな服も手にとって見ることができるし、触れることもできる。なんでも自分から取り込んで」(中野氏)、「頭の中で考えるだけではなく、とにかく創ってみること」(桑原氏)と、ちょっぴり辛口のメッセージも。ファッションにかける想いがダイレクトに伝わってくる、熱気あふれるシンポジウムとなりました。


「ナゴヤファッションコンテスト2005」第一次審査レポート

【開催データ】
開催日時:平成17年6月16日(木)13:00〜15:30
会場:ナディアパーク・デザインセンタービル6F デザイン工房
審査員長:花井幸子
審査員:中野裕通・小西良幸・桑原直・原由美子
応募総数:7,337点
第一次審査通過数:39点(婦人20点/紳士8点/子供8点/高校生以下3点)

オリジナリティあふれる作品の数々に、最終審査への期待高まる。

若きデザイナーの登竜門として評価の高い「ナゴヤファッションコンテスト」。今年も国内外から数多くの作品が集りました。カテゴリーごとに、審査会場のテーブルいっぱいに広げられたデザイン画の一枚一枚には作品をイメージする素材が貼り付けられ、出品者の思いが込められたコンセプトが記されています。「作品名」もユニークでオリジナリティにあふれ、出品者の思いがあふれてくるようです。今年は、自然や環境をモチーフにした作品も多く、「愛・地球博」の年らしさを感じさせました。
その中を、真剣なまなざしで5人の審査員が行ったり来たり。ときには楽しく感想をいい合いながら、ときには厳しい目で見比べながら、気に入ったデザイン画に付箋を貼り付けていきます。緊張感と若き才能への期待感が漂うなか、間近で作品を食い入るように見つめたり、指先で素材をチェックしたりと、熱のこもった審査が続けられました。なかでも応募数がいちばん多かった婦人のカテゴリーでは、のべ30回の審査が繰り返され、作品数が絞り込まれるごとに、複数の票を得てすんなり決まる作品、審査員ごとに評価が分かれて協議となる作品など、レベルの高い戦いとなりました。
審査はリズミカルに進み、予定より早く終了。9月のグランプリ決定に向けて、新しい戦いの火ぶたが切って落とされました。


平成17年度 ナゴヤファッション協会 第1回理事会及び通常総会

 
【開催データ】
開催日時:平成17年6月13日(月)10:30〜13:00
会場:名古屋ガーデンパレス 名古屋市中区錦三丁目11番13号

理事会
今年で創立18年を迎えたナゴヤファッション協会の理事会は、岡田邦彦会長のあいさつで始まりました。「今年は、開催中の“愛・地球博”によって名古屋に耳目が集る年。この機会を生かし、さらなるファッションマインドの向上とファッション産業の振興を」と熱いメッセージをいただきました。
続いて事務局長より、平成16年度の事業報告・収支決算、平成17年度の事業計画・収支予算についての詳細な報告と役員改選についての提議があり、満場一致で承認されました。

通常総会
理事会に引き続き、ナゴヤファッション協会の会員が集って総会が開かれました。佐々木理事の開会の辞に始まり、岡田邦彦会長から今年度への意気込みを込めたあいさつでは、「21世紀は文化力の時代。これからは文化力で国づくりを」「わが国の伝統や自然との調和を根源として、日本ブランドの強化を」との理念のもと、「“愛・地球博”で“クリエイティブ・ジャパン”を展開し、地域おこしにつなげよう」「広域で“アジア”を考えたファッションが必要。そのためには日本ブランドを。その資源は“人材”である」と、ナゴヤファッション協会のめざすファッションの風土づくりを呼びかけました。さらに中部経済産業局来賓より、「消費者ニーズを捉えた付加価値の高い商品が求められている。今年度は“愛・地球博”に関連したイベントも多く、大いに期待している」と祝辞をいただき、最後に、理事会に続いて平成16年度の事業報告・収支決算、平成17年度の事業計画・収支予算が承認されました。
 
会員交流会
会場を移して始まった交流会には、多くの会員が参加。名古屋市市民経済局山内部長から「名古屋の元気さが全国に紹介されている。“愛・地球博”を通じて名古屋の元気さを世界にPRし、いっそうの活性化を。名古屋市も全力で支援していく」との心強いお言葉をいただきました。談笑する会員やファッション談義に花を咲かせる会員など、交流会は終始なごやかな雰囲気。近藤副会長から「今年は“愛・地球博”を記念して予算もスケールアップ。大きな区切りの年であり、イベントも成功させたい」との言葉をいただき、それぞれに散会となりました。